■第74番札所 医王山 多宝院 甲山寺
甲山寺は真言宗善通寺派、本尊は弘法大師作と伝わる薬師如来です。壮年期の大師が善通寺と曼荼羅寺の間に伽藍を建立する霊地をと、幼いとき遊んだこのあたりを探索していると、老翁が現れここに寺を建立するようとお告げをしました。毘沙門天の化身と悟った大師はこの岩窟に毘沙門天を祀り、その後嵯峨天皇の勅命を受け満濃池の修築を命じられた大師は、薬師如来を刻み修築の完成を祈願、無事完成に導き朝廷から二万銭が与えられ、その一部を寺の建立にあて、先に祈願をこめて刻んだ薬師如来を本尊とし安置したのが始まりとされます。
毘沙門天尊岩窟には、大師が彫ったといわれる毘沙門天像が祀られています。
#8-2-9へつづく。。。